尼崎市で首の症状・疾患にお悩みの方は
「みなかわ整形外科 塚口本町クリニック」へ

首の痛みやしびれ、動かしづらさは、頸椎症や頸椎椎間板ヘルニアといった加齢性の疾患から、ストレートネックやスマホ首のような生活習慣によるもの、交通事故によるむち打ち症まで、原因は多岐にわたります。
首は神経が集中する部位のため、しびれや手の動かしにくさを伴う場合は、自己判断で放置せず、画像検査による正確な診断が重要です。

みなかわ整形外科塚口本町クリニックでは、整形外科専門医による診察、院内エコー・レントゲンによる詳しい検査、理学療法士による運動療法主体のリハビリを、一つの場所で受けていただけます。
また、必要に応じて他院と連携しながらMRI検査を行い、症状や原因の精査に役立てていきます。
交通事故後の症状についても、診断書の作成を含めて対応いたします。ぜひお気軽にご相談ください。

このようなお悩みありませんか?

  • 首に痛みがある
  • 首が凝っている、筋肉が張っている
  • 首を動かしにくい
  • 急激に痛くなった
  • 首から腕や手にかけてしびれがある

同じ「首の痛み」であっても、背景にある疾患によって原因や適切な治療は異なります。
以下では代表的な疾患について、それぞれの特徴を解説します。

頸椎症

頸椎(首の骨)は7個の骨と椎間板から構成され、日常的な負荷や加齢によって椎間板の水分量が減少し、弾力性が徐々に低下していきます。
これに伴って椎間板の高さが減り、骨と骨の間にかかる圧力の分布が変化することで、骨棘と呼ばれる骨の増殖性変化が生じます。これらの変性性変化を総称して「頸椎症」と呼びます。

40代以降に見られることが多く、画像検査で変性が確認されても症状を伴わない方も少なくありません。
一方で変性が進み、神経の通り道である脊柱管や椎間孔が狭くなると、痛みやしびれといった症状として自覚されるようになります。変性の進み方には個人差があり、自覚症状の有無と画像上の変化の程度が必ずしも一致しない点も、この疾患の特徴のひとつです。

頸椎症の原因

加齢に伴う椎間板や関節の自然な変性が主な要因です。長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用による前傾姿勢、重い荷物を持つ動作の繰り返し、スポーツによる頸部への負荷なども、変性の進行に影響する要因になり得ると考えられています。

また、過去の外傷や姿勢の癖が長期間積み重なることで、頸椎の特定の部位に負担が集中しやすくなることも関与するとされています。
デスクワークが中心の生活では、うつむいた姿勢を続ける時間が長くなりやすく、こうした生活習慣の積み重ねが変性の進行速度に影響する可能性も指摘されています。

頸椎症の診断・治療

診断ではまずレントゲン検査で骨の変形や椎間の狭小化を確認します。
神経症状が疑われる場合は、必要に応じて、他院や病院と連携し、症状や原因の精査を行っていきます。

治療の基本は保存療法で、消炎鎮痛薬などの薬物療法、頸部を支える装具の使用、リハビリテーションによる筋力強化や姿勢改善指導を組み合わせます。
日常生活では長時間同じ姿勢を避け、適度に休憩を取ることも大切です。

症状が強い場合や保存療法での改善が乏しい場合は、専門医による精密な評価のうえで治療方針を検討します。
経過観察を継続しながら、生活習慣の見直しを並行して行うことが、長期的な症状の安定につながると考えられています。

頸椎症性神経根症

頸椎症が進行し、脊髄から枝分かれして腕へと伸びる神経である神経根が、骨棘や変性した椎間板によって圧迫される状態を「頸椎症性神経根症」と呼びます。
片側の首から肩、腕にかけて痛みやしびれが生じるのが特徴で、中高年の方に多く見られる疾患です。

圧迫される神経根の位置によって、症状が現れる範囲や特徴には違いがあり、腕のどの部分にしびれや痛みが出るかによっては、おおよその圧迫部位を推測できることもあります。
夜間や特定の姿勢を取った際に症状が強まりやすいことも、この疾患に見られる特徴のひとつです。
首を痛みのある側に傾けたり、後方に反らせたりする動作で症状が誘発されやすいことも知られています。

頸椎症性神経根症の原因

加齢による骨棘の形成や椎間板の変性が神経根を圧迫することが主な原因です。

長時間同じ姿勢を続けることや、頸部を後ろに反らせる、あるいは同じ側へ傾ける動作を繰り返すことも、神経根への圧迫を強める誘因になり得ます。
デスクワークや車の運転など、頸部を一定方向に保つ時間が長い生活習慣も関与すると考えられています。

加えて、頸部の筋力低下によって骨や関節にかかる負担が増すことも、症状の悪化につながる場合があります。
過去の頸部の外傷や、長年にわたる姿勢の癖が積み重なることも背景要因のひとつとされています。

頸椎症性神経根症の診断・治療

神経学的診察により、しびれや痛みの分布、筋力、腱反射などを確認します。
多くの場合、安静、消炎鎮痛薬による薬物療法、頸椎牽引療法、リハビリテーションといった保存療法により症状の改善を図ります。

症状が長期間続く場合や、明らかな筋力低下を伴う場合には、専門的な治療方針の検討が必要となることがあります。
保存療法で経過を見る場合でも、定期的に症状の変化を確認しながら治療内容を調整していくことが望まれます。

日常生活では、症状を誘発しやすい姿勢や動作を把握し、負担を避ける工夫も回復の助けになります。

頸椎症性脊髄症

頸椎症がさらに進行し、神経根だけでなく脊髄そのものが圧迫される状態を「頸椎症性脊髄症」と呼びます。神経根症に比べて症状が両手足に及びやすく、細かい動作や歩行といった、より広い範囲の身体機能に影響が出ることがあります。

進行の速さには個人差があり、緩やかに進行する場合もあれば、比較的短期間で症状が強まる場合もあるため、経過を丁寧に観察することが重要とされています。

初期には自覚症状に乏しいこともあり、日常生活の中でのわずかな動作のしづらさから気づかれることも少なくありません。
転倒などをきっかけに症状が急激に進行することもあるため、注意が必要です。

頸椎症性脊髄症の原因

骨棘の形成や椎間板の変性、後縦靭帯の肥厚などによって脊柱管が狭くなり、脊髄が圧迫されることが原因です。もともと脊柱管が狭い体質の方は、比較的軽度な変性でも症状が出やすい傾向があるとされています。

加齢に伴う変化に加え、頸部への繰り返しの負荷も進行に関与すると考えられています。加齢に伴う複数の変性所見が重なり合うことで、脊柱管全体の余裕が徐々に失われていく点も特徴です。

転倒や頸部の強い動きが、圧迫の進行を早める誘因となることもあります。

頸椎症性脊髄症の診断・治療

症状が軽度であれば、装具の使用やリハビリテーションなどの保存療法で経過を観察しますが、手指の細かい動作の困難さや歩行の不安定感が進行している場合、日常生活への影響が大きい場合には、手術的治療も選択肢のひとつとなります。

専門医による評価のもとで、症状の進行度に応じた治療方針を検討することが大切です。
また、定期的な画像評価によって圧迫の程度の変化を追うことも、治療方針の判断材料になります。転倒予防など、日常生活での注意点についても併せて確認することが望まれます。

頸椎椎間板ヘルニア

椎間板の中心にある髄核と呼ばれる柔らかい組織が、外側を覆う線維輪の亀裂から飛び出し、周囲の神経根や脊髄を圧迫する状態を「頸椎椎間板ヘルニア」と呼びます。
首から肩、腕にかけての痛みやしびれを引き起こすことが多く、比較的若い世代から中高年まで幅広い年齢層に見られます。

ヘルニアの大きさや位置によって症状の出方は異なり、自然に縮小して症状が軽快することもあります。
急性に発症することが多く、明確なきっかけがなくても、朝起きた際に突然症状が現れることもあります。
咳やくしゃみをした際に痛みが強まることも、特徴的な症状のひとつです。

頸椎椎間板ヘルニアの原因

加齢による椎間板の変性が背景にあることが多く、そこに頸部への急な負荷や不自然な動作、外傷などが加わることで発症すると考えられています。
重い物を持ち上げる動作やスポーツでの衝撃、長時間の前傾姿勢の積み重ねも誘因となることがあります。
喫煙が椎間板の変性を進める要因のひとつとして指摘されることもあるほか、遺伝的な体質が椎間板の変性しやすさに関与する可能性も研究されています。

頸椎椎間板ヘルニアの診断・治療

多くの場合、安静、消炎鎮痛薬による薬物療法、頸椎牽引療法、リハビリテーションといった保存療法によって症状の軽快が見込まれます。
数週間から数か月の経過で自然に症状が改善することも少なくありません。

改善が乏しい場合や、痛み・しびれが強く日常生活に支障をきたす場合には、手術的治療を検討することもあります。
治療方針の選択にあたっては、症状の強さと画像所見の両方を踏まえた評価が重要です。仕事やスポーツへの復帰時期についても、経過を見ながら段階的に判断していきます。

環軸関節回旋位固定

頸椎の1番目である環椎と2番目である軸椎の間にある関節が、捻れた状態のまま動かなくなり、首を正面に向けられなくなる状態を「環軸関節回旋位固定」と呼びます。
小児に多く見られる疾患で、朝起きた際や、風邪などの後に突然首が傾いたまま動かせなくなる、といった形で発症することがあります。

多くは自然に、あるいは適切な対応によって改善が見込まれますが、まれに整復に時間を要するケースもあります。お子さまが首を触られることを嫌がる、あるいは首を傾けたまま生活する様子が見られる場合は、この疾患が疑われます。

環軸関節回旋位固定の原因

はっきりとした原因が特定できない場合も多いですが、上気道感染などの後に発症することが知られています。そのほか、寝違えのような不自然な体勢や、軽微な外傷が誘因となることもあります。

小児の場合は、関節や靭帯がまだ柔軟であることも、発症しやすい一因と考えられています。明確な誘因がなく発症するケースも一定数見られます。

環軸関節回旋位固定の診断・治療

レントゲン検査やCT検査(他院へのご紹介)によって、環椎と軸椎の位置関係を確認します。
多くの場合、安静を保つことや、頸部にかかる負担を避けることで自然に改善が見込まれます。症状が長引く場合には、牽引療法などによる整復を検討することもあります。

改善までの期間には個人差があるため、経過を丁寧に観察することが大切です。保護者の方には、無理に首を動かそうとせず、安静を保つよう説明することも治療の一環となります。

改善後の再発を防ぐため、頸部への急な負荷を避けるよう日常生活での配慮も大切です。整復後しばらくは、激しい運動や首への負担を避け、様子を見ながら日常生活に戻していきましょう。

頸椎後縦靭帯骨化症

脊柱管の中を縦に走り、椎体の後方を支える後縦靭帯が骨のように硬く変化する現象を骨化と呼び、これによって脊髄や神経根が圧迫される疾患を「頸椎後縦靭帯骨化症」と呼びます。

骨化の範囲や程度には個人差が大きく、画像検査で骨化が確認されても症状を伴わない方も少なくありません。一方で骨化が進行し脊柱管が狭くなると、しびれや歩行障害などの神経症状が現れることがあります。
骨化そのものは自然に消退することが少なく、長期的な経過観察が必要とされる疾患です。

なお、指定難病の一つに数えられており、行政による医療費助成の対象となる場合もあります。

頸椎後縦靭帯骨化症の原因

発症の詳しい機序は完全には明らかになっていませんが、体質的な要因や遺伝的な背景が関与すると考えられています。
中高年、とくに男性に比較的多く見られる傾向があることが報告されています。

糖代謝に関する体質との関連も指摘されており、単一の生活習慣が直接の原因とは言い切れない疾患です。
家族内で複数の方に見られることもあり、体質的な素因の存在がうかがえます。

頸椎後縦靭帯骨化症の診断・治療

症状が軽度である場合は、装具の使用や日常生活での頸部への負担軽減を図りながら経過を観察します。
しびれや歩行障害などの神経症状が進行する場合には、手術的治療を検討することもあり、専門医による定期的な評価が重要です。

転倒などの外傷によって症状が急激に悪化することもあるため、日常生活での注意も欠かせません。
定期的な通院により、骨化の進行や症状の変化を継続的に把握することが望まれます。転倒などをきっかけに急激に症状が進むこともあるため、生活環境における転倒予防の工夫も重要な要素となります。

頸椎黄色靭帯骨化症

脊柱管の後方に位置し、椎骨と椎骨をつなぐ黄色靭帯が骨のように硬く変化し、脊髄を後方から圧迫する疾患を「頸椎黄色靭帯骨化症」と呼びます。
頸椎後縦靭帯骨化症と合併して見られることもあり、その場合は脊柱管が前後から圧迫される形になるため、より慎重な経過観察が必要とされています。

胸椎に発生することも多い疾患で、頸椎と胸椎の両方に骨化が見られる場合もあります。
中高年以降に発見されることが多く、健康診断などの画像検査で偶然見つかることもあります。

頸椎黄色靭帯骨化症の原因

加齢に伴う靭帯の変性に加え、体質的な要因が関与すると考えられていますが、発症の詳しい原因は完全には解明されていません。
他の骨化性疾患と同様に、単一の生活習慣によって直接引き起こされるものではないとされています。
長年にわたる頸部への負荷の積み重ねが、靭帯の変性を進める一因となる可能性も指摘されているほか、肥満や糖代謝の異常との関連も研究の対象となっています。

頸椎黄色靭帯骨化症の診断・治療

症状が軽度な場合は経過観察や保存療法を行いますが、手足のしびれや脱力、歩行のふらつきといった症状が進行する場合には、手術的治療を検討することもあります。

骨化は自然に消退することは少ないため、定期的な画像評価が推奨されます。
症状の進行速度は個人差が大きく、経過観察の間隔も個々の状態に応じて調整されます。

ほかの骨化性疾患を合併している場合は、複数の部位を併せて評価しながら、全体的な治療方針を検討していくことになります。
日常生活で手足のしびれや歩きにくさに気づいた際は、整形外科を早めに受診するようにしましょう。

環軸椎亜脱臼

頸椎の1番目である環椎と2番目である軸椎の間の関節が、通常よりも大きくずれて不安定になった状態を「環軸椎亜脱臼」と呼びます。
首を支える重要な関節であるため、不安定性が強い場合には脊髄への影響が懸念され、慎重な評価が必要とされています。

関節リウマチなど、他の疾患を背景として発症することもある点が特徴です。
頭部を支える感覚に不安を覚えることも、自覚症状のひとつとして挙げられます。首の動きに伴って一過性のふらつきやしびれを感じることもあります。

環軸椎亜脱臼の原因

交通事故やスポーツ外傷など、頸部への強い外力が直接の原因となることがあります。
また、関節リウマチによって関節を支える靭帯が脆弱になることで、明らかな外傷がなくても亜脱臼が生じることがあります。
先天的に靭帯が緩い体質が関与する場合もあります。
ダウン症候群など、特定の疾患に伴って環軸関節の不安定性が見られるほか、感染症に伴う炎症が関節周辺の組織に影響を及ぼすこともあります。

環軸椎亜脱臼の診断・治療

レントゲン検査によって環軸関節の位置関係と不安定性の程度を確認します。
安静を保つことや、頸椎カラーなどの装具による固定が基本的な治療となります。

不安定性が強い場合や、神経症状を伴う場合には、より専門的な治療方針の検討が必要となるため、早期の受診が勧められます。
なお、背景に関節リウマチなどの疾患がある場合には、その治療と並行して頸椎の状態を管理することが重要です。

定期的な画像評価によって不安定性の変化を追跡することも大切です。
長期的には、頸部への急な衝撃を避けるなど、日常生活での注意も再発防止の観点から重要になります。
症状の程度によって経過観察の間隔は異なるため、医師の指示に従って通院を続けることが大切です。

頸椎捻挫(むち打ち症)

交通事故など強い衝撃によって頸部が急激に前後、あるいは左右に振られることで、頸部の筋肉や靭帯、関節に損傷が生じた状態を「頸椎捻挫」、いわゆる「むち打ち症」と呼びます。
受傷直後には症状が軽く感じられても、数時間から数日後に痛みや違和感が強まることも多く、事故後は自覚症状の程度に関わらず早期に評価を受けることが勧められます。

症状には、頭痛や肩こり、倦怠感のほか、首以外の症状を伴うこともあります。めまいや吐き気を伴うケースも報告されています。

頸椎捻挫(むち打ち症)の原因

交通事故における追突や衝突、スポーツ中の衝突やタックルなど、外部からの強い衝撃が主な原因です。
衝撃の方向や強さ、受傷時の姿勢によって、損傷を受ける部位や症状の程度には違いが生じます。
シートベルトの装着状況や座席の位置、ヘッドレストの高さなども、受傷の程度に影響することがあります。

頸椎捻挫(むち打ち症)の診断・治療

レントゲン検査のほか、他院と連携しながらMRI検査を行い、骨折や椎間板、神経の損傷がないかを確認します。
骨や神経に明らかな損傷がない場合でも、筋肉や靭帯の損傷による症状が続くことがあるため、安静、消炎鎮痛薬による薬物療法、リハビリテーションを組み合わせながら、経過を見て症状の改善を図ります。
症状が長引く場合には、継続的な評価と治療の調整が必要です。

通院の頻度や期間は、症状の経過を見ながら個別に判断されます。事故直後は自覚症状が軽くても、時間の経過とともに症状が現れることがあるため、経過観察を続けながら無理をしないことが大切です。

当院では、事故後の保険手続きに関する診断書の作成についてもご相談いただけます。

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頸椎骨折・脱臼

頸椎を構成する骨が折れる、あるいは椎骨と椎骨の間の関節がずれて外れた状態を「頸椎骨折・脱臼」と呼びます。
強い外力によって生じることが多く、脊髄が損傷を受けると手足の麻痺など重篤な症状につながる可能性があるため、緊急性の高い状態として扱われます。
受傷後は頸部を無理に動かさず、自覚症状が乏しくても、速やかに医療機関を受診することが重要です。

頸椎骨折・脱臼の原因

交通事故や高所からの転落、スポーツ中の衝突といった強い外傷が主な原因です。
骨粗鬆症などにより骨が脆くなっている場合は、比較的軽微な外力でも骨折が生じることがあります。
水難事故や転倒による頭部の強打も、頸椎への負荷を介して骨折・脱臼につながることがあります。ラグビーや水泳の飛び込みなど、特定のスポーツで発生しやすいことも知られています。

頸椎骨折・脱臼の診断・治療

レントゲン検査のほか、提携医療機関にご紹介のうえ、CT検査、MRI検査を組み合わせて、骨折や脱臼の範囲、脊髄への影響を詳しく評価します。
頸椎カラーなどの装具による固定が基本的な治療となりますが、骨折や脱臼の状態が不安定である場合や、神経症状を伴う場合には、手術的治療を含めた専門的な対応が必要となります。

受傷直後の対応が、その後の経過に影響することもあるため、早期の評価が大切です。搬送時の頸部の固定など、受傷現場での対応も重要な要素となります。

回復後もリハビリテーションを通じて機能の維持を図ります。固定期間中は頸部の動きが制限されるため、日常生活の中での工夫や介助が必要になる場合もあり、周囲のサポートも大切な要素となります。
回復の経過は骨折の型や年齢によって異なるため、個別に見通しを確認しながら治療を進めていきます。

歯突起骨折

頸椎の2番目の骨である軸椎の上方に突き出た、歯突起と呼ばれる部分が折れる骨折を「歯突起骨折」と呼びます。
歯突起は環椎と結合し、頭部の回旋運動を支える重要な役割を担っているため、骨折の型によっては頸椎の安定性に大きく影響することがあります。
高齢の方では、比較的軽微な外傷でも発症することもあり、転倒による受傷が特に多く見られます。
骨折の分類によって、治療方針や予後の見通しが異なる点も特徴です。

歯突起骨折の原因

交通事故や転落など、強い外力が頸部に加わることで発生します。
骨粗鬆症などにより骨が脆くなっている高齢の方では、転倒のような日常的な動作でも骨折が生じることがあります。
頭部を強くひねる、あるいは急激に前後に振られるような外力も原因となります。バイクや自転車の事故でも比較的発生しやすいとされています。

歯突起骨折の診断・治療

他院と連携しながらCT検査を行い、骨折の部位や型を詳しく確認します。
骨折の型や転位の程度によって、頸椎カラーなどの装具による固定治療で経過を見る場合と、手術的治療が必要となる場合があります。
不安定性が強い骨折の場合は、脊髄への影響を避けるためにも、専門医による速やかな評価と治療方針の決定が重要です。高齢の方では、全身状態を踏まえた治療方針の検討も必要になります。

固定期間中は頸部の安静を保ち、定期的な画像評価で骨の癒合状況を確認していきます。骨の癒合には一定の期間を要するため、焦らず経過を見守りながら、段階的に日常生活へ戻っていくことが大切です。
折の型によって固定期間の長さも異なるため、経過に応じた見通しを確認しながら治療を進めていきます。

偽痛風
(クラウンド・デンス症候群)

環軸関節の周辺にピロリン酸カルシウムの結晶が沈着し、急性の炎症反応を引き起こす疾患を「偽痛風」、あるいは「クラウンド・デンス症候群」と呼びます。
痛風と似た急激な痛みを伴いますが、原因となる結晶の種類が異なります。

高齢の方に多く見られ、突然の首の激しい痛みで発症することが特徴です。首を動かせないほどの強い痛みが数日続くこともあります。
発熱を伴うこともあり、感染症と症状が似ているため、鑑別が重要な疾患のひとつです。

偽痛風(クラウンド・デンス症候群)の原因

ピロリン酸カルシウムの結晶が関節周辺に沈着する詳しい機序については、完全には明らかになっていませんが、加齢との関連が指摘されています。
感染症や外傷、手術などが発症の誘因となることもあるとされています。既往に他の関節での偽痛風の発症がある方は、同様の症状が別の部位でも起こりやすい傾向があります。
また、脱水や体調の変化が発症の誘因となることもあると考えられています。

偽痛風(クラウンド・デンス症候群)の診断・治療

他院にご紹介のうえCT検査を行い、環軸関節周辺の石灰化の有無を確認し、また血液検査で炎症反応の程度を評価します。
発熱や強い痛みを伴うことがあるため、感染症との鑑別も重要です。

治療は消炎鎮痛薬による薬物療法が中心となり、多くの場合、数日から数週間で症状の改善が見込まれます。症状が強い時期には、安静を保ちながら経過を観察することも大切です。
再発する場合もあるため、症状が落ち着いた後も体調管理に留意することが望まれます。

症状が強い急性期を過ぎれば、多くの方が徐々に普段の生活に戻っていくことができます。
同様の症状を繰り返す場合には、発症のきっかけとなりやすい体調の変化についても振り返っておくとよいでしょう。

斜頸

首が一方向に傾いた状態が持続する状態を「斜頸」と呼びます。
生まれつき見られる先天性のものと、成長後や成人期に生じる後天性のものに大きく分けられます。

先天性斜頸の代表的な原因は、首の筋肉である胸鎖乳突筋が短縮する筋性斜頸で、乳児期に発見されることが多いです。放置すると顔や頭部の形に左右差が生じることもあるため、早期の対応が望まれます。首を傾けた状態で寝る、あるいは特定の方向を向きやすいといった様子から気づかれることもあります。

斜頸の原因

先天性の場合は、胸鎖乳突筋の短縮や、子宮内での姿勢が関与すると考えられています。
分娩時の頸部への負荷や多胎妊娠、骨盤位分娩との関連性も報告されています。

後天性の場合は、外傷、炎症、視力や聴力の左右差、神経の異常など、さまざまな要因が関与することがあります。

斜頸の診断・治療

視診や触診に加え、必要に応じて超音波検査やMRI検査(他院へご紹介します)などの画像検査で原因を評価します。
先天性の筋性斜頸では、ストレッチや理学療法によって改善が見込まれることが多くあります。
後天性の場合は、背景にある原因疾患によって治療方針が異なるため、原因の特定が重要です。

乳児期に発見された場合は、成長に伴う変化も踏まえながら継続的に経過を観察することが望まれます。
改善が乏しい場合には、専門的な治療の検討が必要となることもあります。

定期的な診察を通じて成長に伴う変化を確認しながら、その時期に合った対応を続けていくことが望まれます。
成長とともに自然に改善していくことも多く、焦らず見守る姿勢も大切です。気になる様子が続く場合は、早めに相談し、経過をともに確認していくことをお勧めします。

首下がり症候群

頸部を支える筋力の低下などにより、頭を自力で支えることができず、前方に傾いたまま戻すことが難しくなる状態を「首下がり症候群」と呼びます。
視線を正面に保つことが難しくなり、食事や会話など日常生活のさまざまな場面に影響が及ぶことがあります。

高齢の方に見られることが多い症状で、進行すると頸部だけでなく体幹の姿勢にも影響が及ぶことがあります。
長時間座っている際に頭が徐々に下がっていく様子から気づかれることもあります。

首下がり症候群の原因

頸部を支える筋肉の筋力低下が主な要因とされていますが、パーキンソン病や筋疾患など、神経や筋肉に関わる疾患が背景にある場合もあります。
明らかな原因疾患が見つからないケースもあります。
長期間の臥床や活動量の低下によって、頸部周囲の筋力が徐々に落ちていくことも一因となります。
加齢に伴う全身的な筋力低下も背景にあると考えられています。

首下がり症候群の診断・治療

神経学的診察や画像検査、必要に応じて血液検査を行い、背景に原因疾患があるかを確認します。
原因疾患が見つかった場合は、その治療を優先しながら、頸部を支える装具の使用やリハビリテーションによる筋力維持・強化を組み合わせます。

日常生活での姿勢の工夫も、症状の緩和に役立つことがあります。定期的なリハビリテーションを継続することで、筋力の維持を図ることも大切な視点です。
誤嚥のリスクにも配慮しながら、食事の姿勢についても指導を行うこともあります。

症状の背景に他の疾患が隠れている場合もあるため、経過を見ながら継続的に評価していくことが大切です。
当院では、介護をされているご家族の負担にも配慮しながら、生活全体を見据えた支援を検討していきます。

寝違え

睡眠中の不自然な姿勢や、首周辺の冷えなどをきっかけに、頸部の筋肉や関節に負担がかかり、急性の痛みが生じた状態を「寝違え」と呼びます。
起床時に突然首が動かせなくなる、あるいは特定の方向に動かすと強い痛みを感じる、といった形で自覚されることが多い、比較的よく見られる症状です。

多くは数日以内に自然と改善に向かいますが、繰り返す場合には生活習慣の見直しが有効なこともあります。年齢を問わず幅広い世代に見られる症状です。

寝違えの原因

枕の高さが合っていない、寝相によって長時間不自然な姿勢が続いた、就寝時に首周辺が冷えていた、といったことが誘因になると考えられています。日中の姿勢の悪さや、疲労の蓄積、飲酒後に深く眠り込んでしまうことなども関与することがあります。そのほか、日頃の運動不足による頸部周囲の筋肉の柔軟性の低下も一因とされています。

寝違えの診断・治療

問診と視診、触診を中心に、骨折など他の疾患との鑑別を行いながら状態を評価します。
多くの場合は数日から1週間程度で自然に症状が改善しますが、痛みが強い場合には消炎鎮痛薬の使用や、リハビリテーションによる緩やかな運動療法を行うことがあります。
痛みが長引く場合や、しびれを伴う場合には、他の疾患が背景にある可能性も考え、詳しい検査を検討します。
繰り返し寝違えを起こす場合は、枕や寝具の見直しも症状の予防につながります。

日頃から頸部周辺の柔軟性を保つことも予防の観点から役立ちます。
同じ側で繰り返し寝違えが起こる場合は、寝る際の向きや体の使い方の癖も見直してみるとよいでしょう。
入浴などで身体を温めてから軽く体を動かすことも、筋肉の緊張を和らげる工夫のひとつとなります。
頻繁に繰り返す場合は、一度専門医に相談し、他の疾患が隠れていないか確認することも大切です。

ストレートネック(スマホ首)

本来、前方に緩やかなカーブを描いている頸椎が、まっすぐな状態に近づくことを「ストレートネック」、あるいは「スマホ首」と呼びます。
長時間のスマートフォンやパソコンの使用による前傾姿勢が関与すると考えられており、近年、幅広い年齢層で見られるようになっている状態です。

姿勢の変化そのものは病名ではありませんが、さまざまな症状の背景要因となることがあります。
頭部の重さを頸椎全体で支えられなくなることで、局所への負担が増すと考えられています。眼精疲労や自律神経の乱れとの関連が語られることもあります。

ストレートネック(スマホ首)の原因

長時間のスマートフォンやパソコンの使用による前傾姿勢の積み重ねが主な要因です。うつむいた姿勢を続けることで頸部への負担が増し、頸椎のカーブが徐々に変化していくと考えられています。デスクワークが多い生活習慣も関与します。
日常的な運動不足による頸部・肩周辺の筋力低下も、姿勢の変化を助長する要因のひとつです。

ストレートネック(スマホ首)の診断・治療

レントゲン検査によって頸椎のカーブの状態を確認します。

治療の中心は、姿勢の見直しやストレッチ、リハビリテーションによる頸部・肩周辺の筋力バランスの改善です。
長時間の前傾姿勢を避け、適度に休憩を取りながらスマートフォンやパソコンを使用することも、負担軽減につながると考えられています。
作業環境の見直し(画面の高さの調整など)も、日常生活の中でできる対策のひとつです。

症状が慢性的に続く場合は、生活習慣の見直しと並行して専門的な評価を受けることも検討します。
姿勢の改善には時間がかかることも多いため、継続的に取り組んでいくことが大切です。
周囲の方から姿勢について指摘を受けた場合も、意識的な見直しのきっかけとして活用するとよいでしょう。

首の症状・疾患に関する
よくあるご質問

首の痛みは自然に治りますか?
軽い筋肉疲労などが原因であれば改善することもありますが、痛みが続く場合やしびれを伴う場合は頚椎症などの疾患が隠れている可能性があります。症状が長引く場合は、早めに整形外科へご相談ください。
首のしびれがある場合は受診したほうがいいですか?
首のしびれは、神経が圧迫されて起こることがあります。しびれが続く場合や、手に力が入りにくい場合は、早めの受診をおすすめします。
首が痛いときは温めるのと冷やすの、どちらがいいですか?
急な痛みや熱感がある場合は冷やし、慢性的なこりや張りには温めることで症状が和らぐことがあります。判断が難しい場合は、自己判断せずにご相談ください。